先週3月31日をもって、UMKスーパーニュースが25年の歴史に幕を下ろしました。
私も2016年から7年ほど気象キャスターを務めたので、感慨深い気持ちになります。
4月1日からは「#Link」として始まったので、これまで以上にパワーアップした天気情報をお伝えしていきたいです。
さて、UMKスーパーニュース最終回では、西都原公園での「西都花まつり2023」の会場からお天気中継をしてきましたよ。
当日は薄曇りの天気だったのですが、
桜の花が咲くころの曇りの天気のことを「花曇り」といいます。
「雨が降るのかい、降らないのかい、どっちなんだい?!」
といった空模様なので、
江戸末期から明治にかけて活躍した俳人、井上井月(いのうえせいげつ)は、
降るとまで 人には見せて 花曇り
という句を残しています。
薄雲が広がる空模様で雨が降りそうだな、と気をもんでいたものの、結局降らなかった様子を表していて、
花曇りの空に振り回されている人々の「やれやれ」という思いが感じられますね。
また、花曇りに似た天気を表す言葉は他にもあって、
今回初めて知ったのですが「鳥曇り」という表現がありました。
生き物が出てくるので不思議に感じますが、ここでいう「鳥」とは「渡り鳥」のことを言っています。
つまり、南の地で冬越しをした渡り鳥が、春になって北へと戻る頃の空模様を表現した言葉なんです。
薄曇りの春の空を眺めているときに渡り鳥が帰る様子を見たのか、
渡り鳥を眺めていたら薄曇りの天気に気づいたのか、どちらの側から生まれた表現なんでしょうかね。
そしてもう1つ、この言葉も調べていて初めて知りました。
「養花天」という表現です。
これは、空の雲が花を守り、養い育てる、という考え方に由来している言葉で、
俳句の季語によく使われているようです。
確かに、晴れていると強い日射で対流が発生し、風も強くなりやすいので、
花にとって強風は大敵ですね。
新番組の「#Link」でも、こんなお天気ネタを届けていきたいので、引き続きよろしくお願いします。
コメント