「法」はなぜ「さんずい」なの?

漢字

ゴールデンウィークも後半の3連休に入りました。

今日は憲法記念日なので、「法」という漢字を紹介します。

「法」の元々の意味は、「おきて」であったり「決まったやり方」だったりなので、現在使われている「法律」や「方法」の意味とほとんど変わりませんね。

ただ気になるのが、「法」という漢字の部首が「さんずい」であることです。

「さんずい」は水に関する漢字の部首であることが多く、天気予報や気象用語の中でもよく使われています。

例えば、「気温」や「湿度」のほかにも、「浸水」や「洪水」、「河川の氾濫」といった災害に関する言葉。

また、海況に関する言葉として、「波浪」や「潮汐」なども挙げられます。

なお、「雨」や「雪」などの降水現象は水に関係しているものの、空から降ってくるものなので「あめかんむり」が主ですね。

「さんずい」の漢字は自然現象に関するものが大多数を占めているにもかかわらず、

毛色が異なる「法」がエントリーしているのには、いささか場違いな感がありますね。

では、なぜ「法」が「さんずい」の漢字になったのか、探っていきましょう。

旧字体から読み解いていくと分かりやすいのですが、「法」の旧字体は、

「法」の旧字体

と表記し、「水(さんずい)」「廌」「去」という文字で成り立っています。

右側の文字は、

「廌」…伝説上の動物。鹿に似ていて、足は馬にも似ている。

「去」…立ち去る。ひっこめる。

という意味をそれぞれ持っており、これを組み合わせると、

「池(水)」の中の島に「珍獣( 廌 )」を「押し込め(去)」て、外に出られない状態

漢字源より

を意味しています。

ここから転じて、「枠の中では自由であっても、枠外には出られないこと」を示し、規則やルールを意味するようになったそうなんです。

ちなみに、荒尾まき画伯がUMKアナウンサーだったとき、「法」の漢字のイメージを描いてもらったのものがこちら。

10分くらいでササっと描いてもらったものを、私がPhotoshopに取り込んで適当に色づけしたらいい感じの珍獣になりました(笑)

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