宮崎で夕日は海に沈むのか?

気象
九州山地に沈む夕日@UMK屋上

「突然何を?」と思うかもしれませんが、2017年の「天気のサカイ目 年末スペシャル」の際に取材して検証してきたことがあります。

ちょうど冬至の時季に収録をしていたので、改めて調べたことも踏まえて振り返っておきたいと思います。

ご存知のとおり、宮崎県は九州の南東側に位置していて、東の海岸からは太平洋から昇る朝日が見られます。

ただ、夕日が沈む西側には九州山地が連なっているので、宮崎では山に沈む夕日しか見ることはできません。

日本地図を見れば察しが付くので、検証をする必要などなさそうですが、

「場所と時期を選べばワンチャンあるんじゃ?!」

と気づいたところからこの企画はスタートしました。

まずは九州付近の地図を確認すると、

地理院地図(国土地理院ウェブサイトより)

県の東側に日向灘、西側には九州山地が連なっていますね。

ただ、よく見ると、

地理院地図を加工

やや南に突き出た都井岬(串間市)からであれば、南西(東シナ海)に沈む夕日がどうにか見られそうではないですか?

場所の候補地が見つかったので、あとは時期の検討です。

季節によって太陽が昇る高度は変化するので、日の出・日没の方角もこのように変わります。

冬至の時期になると、太陽は南東から昇って南西に沈むため、最も南よりの日没となっていますね。

地図とあわせて確認すると、ぎりぎり東シナ海に沈んでいてもおかしくなさそうです。

都井岬に行って確かめるべく、岬の先端に位置している民宿・黄金荘の御主人に協力いただいて、現地で日没を待たせてもらいました。

2017年 天気のサカイ目年末スペシャル ご主人と眺める

日が高いうちは期待していたのですが、だんだんと怪しくなり、

大隅半島に沈んでしまいました…。

説立証ならず。

残念な結果ですが、どれくらい惜しかったのかは検証しておきたいです。

方角ではなく、360度方位で計算した時に、都井岬の日没の方位は冬至(2021年12月22日)の日に243度

都井岬の日没方位から243度以南のエリアが海上に位置していれば、海に沈む夕日が見られることになりますね。

なお、都井岬から大隅半島を見たときに、最も右手に位置しているのが鹿児島県・内之浦町の海岸です。

2地点間の方位角を調べられるサイトがあったので、都井岬から内之浦町の海岸を結んだときの方位を調べたところ、

その方位は約240度

ということは、都井岬の日没方位(冬至)は、海岸からおよそ3度、内陸(大隅半島)に入っていることになりますね。

たった3度とは、実に惜しかった…。

とはいえ、現地で検証しなければ分からなかったことです。

こういう検証取材はたくさん行ってみたいですね。

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