「春分の日」大調査

「春分」と「春分の日」

今年の春分の日は3月20日ですが、年によって20日だったり21日だったりと変化していますよね。

「春分」とは太陽が春分点を通過した瞬間なので、何時何分の単位で決定されます。

国立天文台が毎年発表している暦要項で計算結果が発表されていて、2020年の「春分」は3月20日の12時50分となっています。

国立天文台 暦要項 ※「一覧」から明治元年まで確認できます

祝日になっている「春分の日」は「春分」が属する日のことなので、計算によって導き出される祝日なんですね。

「春分の日」は毎年変わっている

さて、「春分の日」は年によって変化しますが、1年間が365日より少し長い(365日+6時間弱)こと、4年に1回うるう年があることを踏まえると、なぜ変化するのかが理解できます。

では、試しに過去5年分を検証してみますね。

西暦春分の時刻前年比            備考
2016年3月20日 13時30分+5時間45分※うるう年で2月に1日追加。春分の日も1日ずれる
2017年3月20日 19時29分+5時間59分
2018年3月21日 1時15分+5時間46分※日付をまたいだので+1日
2019年3月21日 6時58分+5時間43分
2020年3月20日 12時50分+5時間52分※うるう年で2月に1日追加。春分の日も1日ずれる

なんとなく、年によって日付が前後することが分かるでしょうか?

さらに遡って春分の日の日付を調べてみたいところですが、その前にUMKの社内のみなさんにアンケートを取ってみました。

局内大アンケート!

アンケートの内容は、、、

「過去100年間の春分の日は、3月20日と21日のどちらが多いと思う?」

人が集まりやすいお昼時の社員食堂を狙い、アンケートを取ること3日間。

年代・性別など、バランスよく103人からの回答をもらいました。

その結果は、

「3月20日」だと思う:40人

「3月21日」だと思う:63人

みなさんはどちらだと思いましたか。

実際に過去100年分の春分の日の統計を取った結果は、

「3月20日」23回、「3月21日」…76回、「3月22日」…1回

ということで、アンケートの結果どおり、過去100年間で最も多かったのは「3月21日」でした。

なお、意外かもしれませんが22日の春分も1回ありますね。

回答者の年代に注目

さらに、このアンケート内容を年代別(20代から60代まで)に分類すると面白いことが分かります。

103人のアンケート結果を20代から60代までの5つの年代区分に分類したものがこちら。

20代では「20日」と「21日」の回答が同数30代もほぼ同じくらいの回答になっているのに対し、40代以降では「21日」の回答が多くなり、およそ7割が「21日」と回答していますね

この世代間の謎を解くには、春分の日が年ごとにどんな分布になっているのか、詳細に調べないといけません。

直近の「春分の日」(1992年~2020年)

過去の春分の日は、国立天文台が発表している暦要項から把握できます。

明治5年までは太陰暦なので除きますが、明治6年以降の春分の日を一覧にしてみると、時代によって分布にばらつきが出ていることが分かります。

HP上では明治元年から発表されているので、片っ端から調べて表に並べていきます!

3月20日3月21日3月22日
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992

1992年までは「20日」と「21日」の春分が2年ごとに交代しているので、90年代以降に物心がついていた20代・30代の回答が半々に分かれたことが納得できます。

バブル期までの「春分の日」(1960年~1991年)

3月20日3月21日3月22日
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960

1991年より以前は「20日」と「21日」の割合が変わり、「21日」の春分が4年に3回に増えています。

昭和半ばまでの「春分の日」(1924年~1959年)

さらに、1960年以前では、、、

3月20日3月21日3月22日
1959
1958
1957
1956
1955
1954
1953
1952
1951
1950
1949
1948
1947
1946
1945
1944
1943
1942
1941
1940
1939
1938
1937
1936
1935
1934
1933
1932
1931
1930
1929
1928
1927
1926
1925
1924

「21日」の春分オンリーです。

40代以降で「21日」と答える人が多かったのは、より多く「21日の春分の日」を経験してきたからと言えますね。

明治・大正の「春分の日」(1873年~1923年)

明治当初までさかのぼると、、、

3月20日3月21日3月22日
1923
1922
1921
1920
1919
1918
1917
1916
1915
1914
1913
1912
1911
1910
1909
1908
1907
1906
1905
1904
1903
1902
1901
1900
1899
1898
1897
1896
1895
1894
1893
1892
1891
1890
1889
1888
1887
1886
1885
1884
1883
1882
1881
1880
1879
1878
1877
1876
1875
1874
1873

20世紀前半には「22日」の春分が現れていますね。

春分の日が「20日」なのか「21日」なのか、あまり気にすることはないと思うので、アンケートで問われた時に、意識下の記憶が残っていたのだと思います。

実は、この結果を想定してアンケートをとってみたのですが、ここまで想定どおりの結果が出てくるとは思わず、興奮しながら集計していました。

なかなか面白いアンケートでした。

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