先週から続いていた九州の大雨はようやく収まってきたようです。
気象台が発表する気象情報に掲載されている、降り始めの日時は「11日3時」となっているので、きょうまでの10日間に渡って断続的に雨を降らせていたことになりますね。
最新(20日14時が最終)の気象情報による、各地の降りはじめからの降水量(11日3時から20日14時まで)を平年8月の降水量と比較してみると、
観測地点 | 期間降水量 | 8月平年値 | 期間降水量/8月平年値 |
---|---|---|---|
えびの市えびの (えびの高原) | 1320.0ミリ | 582.8ミリ | 約2.3倍(226.5%) |
えびの市加久藤 | 758.5ミリ | 287.0ミリ | 約2.6倍(264.3%) |
椎葉村 | 700.0ミリ | 333.1ミリ | 約2.1倍(210.1%) |
西米良村 | 677.5ミリ | 393.5ミリ | 約1.7倍(172.2%) |
小林市野尻 | 662.0ミリ | 320.8ミリ | 約2.1倍(206.4%) |
各地で平年8月の降水量の200%を超えていて、8月中旬の10日間だけで平年の倍以上の雨を降らせていたことが分かります。
降水量の多かった地点が山沿いに集中しているのですが、平野部の地点ではこのような降水量となっています。
観測地点 | 期間降水量 | 8月平年値 | 期間降水量/8月平年値 |
---|---|---|---|
延岡市 | 303.0ミリ | 265.9ミリ | 約1.1倍(114.0%) |
日向市 | 309.0ミリ | 272.7ミリ | 約1.1倍(113.3%) |
宮崎市 | 327.5ミリ | 275.5ミリ | 約1.2倍(118.9%) |
日南市 | 343.5ミリ | 230.8ミリ | 約1.5倍(148.8%) |
串間市 | 449.5ミリ | 251.5ミリ | 約1.8倍(178.7%) |
上位5地点ほどのインパクトはないかもしれませんが、平年8月の1か月分以上の雨を降らせているので、県内全域で大雨になっていたことが分かりますね。
また、期間全体の降水量に対して、期間中に最も多かった1時間降水量も調べてみました。
観測地点 | 期間降水量 | 期間中の最大1時間降水量 |
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えびの市えびの (えびの高原) | 1320.0ミリ | 53.0ミリ(8月13日) |
えびの市加久藤 | 758.5ミリ | 43.0ミリ(8月17日) |
椎葉村 | 700.0ミリ | 31.0ミリ(8月18日) |
西米良村 | 677.5ミリ | 33.0ミリ(8月18日) |
小林市野尻 | 662.0ミリ | 35.0ミリ(8月12日) |
上位5地点では、1時間降水量は30ミリから50ミリ程度となっていますね。
平野部の地点では、
観測地点 | 期間降水量 | 期間中の最大1時間降水量 |
---|---|---|
延岡市 | 303.0ミリ | 24.5ミリ(8月20日) |
日向市 | 309.0ミリ | 33.5ミリ(8月18日) |
宮崎市 | 327.5ミリ | 29.5ミリ(8月18日) |
日南市 | 343.5ミリ | 36.5ミリ(8月18日) |
串間市 | 449.5ミリ | 61.5ミリ(8月18日) |
串間市の降水量が60ミリ台と飛び抜けて多くなっているものの、20ミリから30ミリ台のところが多くなっています。
こうしてみると、期間全体の雨量(平年8月の1~2倍)の多さに比べると、1時間降水量は比較的少ないことが分かります。
これだけの雨が数日から1週間程度の期間で降ると、土砂災害の危険性も長期間持続します。
ただ、1時間降水量が比較的少ないことで排水が十分に機能するため、河川の氾濫の危険性は比較的小さかったと思います。
実際に気象台が発表する府県情報でも、土砂災害は常に警戒事項に挙げられていたものの、河川の増水や低地の浸水は一時的に警戒事項になったものの、注意事項にとどまることが多くなっていました。
雨の降り方(期間・強度)によって、災害対応を柔軟に変えていきたいですね。
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