宮崎県内の寒暖差(2月)

気温

先週は真冬の厳しい寒さとなりましたが、週末からは暖かくなって一気に春の陽気となっています。

2月は朝は冷え込む日があっても、日中は暖かくなる日が増えてくるタイミングでもあるので、県内の最低気温と最高気温の差を調べてみました。

宮崎県で気温を観測しているのは17地点(オレンジの観測地点以外)あるので、地図上に最低気温と最高気温を載せたものがこちらです。

高鍋と田野は観測から10年未満のため、平年値なし。

最高気温は、特に標高の高い高千穂や五ヶ瀬町鞍岡を除くと、だいたい13℃前後。

最低気温は、内陸に向かうほど低くなって、0℃~3℃といったところでしょうか。

ちょっと数字が多くて見づらくなったので、最高気温から最低気温を差し引いて、一日の寒暖差を計算したものがこちら。

気温差が10℃~11℃のところが多いのですが、美郷町神門では最低・最高気温の差が14℃まで開いていて、2月の寒暖差が最も大きい地点となっています。

改めて美郷町神門の最低・最高気温に注目すると、最高気温は周囲の地点と同様に上がり方をしているものの、最低気温がより低めに出ています。

標高が高いところほど気温が下がるので、標高と最低気温を並べてみると、

西米良(260m)・小林(276m)・加久藤(228m)の標高も、美郷町神門(250m)とほぼ同じくらいの高さです。

にもかかわらず、最低気温は美郷町神門だけが氷点下となっていて、突出して低いですね。

おそらくは地形の影響が現れていると思うので、観測地点付近の地形を確認してみましょう。

赤枠で囲んだところが美郷町神門の観測地点となっていて、耳川沿いに位置しています。

冷たい空気は重いため、谷筋へと冷気が流れ込みます。

さらに美郷町内では、耳川が西から東へと流れていますが、冬に大陸から入る寒気も西から東へと流れ込みます。

これを踏まえると、美郷町神門では、

・冬季は耳川に沿って寒気が流れ込みやすいこと

・谷筋に向かって冷気が溜まりやすいこと

から、他の地点と比べて冷え込みやすく、気温差が大きくなるのではないでしょうか。

同じ県内でも局地的な地形などによって気候にも影響が現れますね。

今回は2月の状況でしたが、別の月や季節でも検討してみようと思います。

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